モノクロの路地を彩る柘榴の実  塩田 命水

モノクロの路地を彩る柘榴の実  塩田 命水

『合評会から』(番町喜楽会)

的中 白黒の路地に真っ赤な柘榴の実が落ちている情景でしょう。コントラストが鮮やかで、印象的な句です。
満智 モダンアート風写真のような景がぱっと浮かびました。浮かんだ景が印象的だったのでいただきました。
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 この「柘榴の実」をどんな状態て捉えているのか、合評会の中でいろいろな声が聞けた。ひとつは選評にあるように、道路に実が散らばっている情景。もうひとつは、まだ木の枝の先にあって割けた果肉から実が覗いている情景。
 筆者はどちらかというと後者のイメージで読んだ。柘榴のルビー色をした実は、とても美しいが、ややグロテスクな色にも見える。むかし、子だくさんの鬼子母神が、自分の子を育てるために人の子の肉を食わせていたのを、お釈迦様が見かねて柘榴の実を食べるように諭したという伝説などもあり、少しそんな思いがするのかもしれない。
 筆者もこの句にモノクロの路地の写真を想像した。モノクロなのに柘榴の実の部分だけが鮮やかな赤で着色されている。森山大道さんならやりそうだ。
(可 20.11.02.)

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