日みぢかもの食ふ音はわれの音  金田 青水

日みぢかもの食ふ音はわれの音  金田 青水

『合評会から』(酔吟会)

光迷 沢庵でしょうか。ぽりぽりと噛む音を黄昏の中で聴いている…。寂しさが募ります。齢のせいか悲しさも加わる。日短の寂しさを象徴していると思います。
而云 よっぽど静かなんでしょうね。誰もいない日短の黄昏時。自分が発する音は内耳からも聞こえるんですよ。よくこんなことに気が付いた。面白い句です。
誰か 高級な補聴器はどんな音でも拾ってしまうらしいですよ。
反平 かわいそうに、寂しい野郎だなぁ。
三薬 「日みぢか」の後に「も」があるので、「日みぢかも」と読んでしまいそうです。上五が字足らずなんですね。
誰か 「ひ-みぢか」と伸ばして読むんでしょう。
          *     *     *
 なんとも遣る瀬ない気分にさせられる一句である。これが、高齢化社会の実態なのかもしれない。孤独死という言葉も思い浮かんだ。ともあれ、これは作者の自画像ではなく、社会時評として受け止めたい。いまの時代、結婚せず、一人暮らしを謳歌する人が多いのだとか。だけどやはり、食事は大勢で楽しく賑やかにがいい。体も心も温まるには、おでんやしゃぶしゃぶなど、鍋物が…。
(光 19.11.26.)

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