船走る投げ餌に鴎春の色     竹居 照芳

船走る投げ餌に鴎春の色     竹居 照芳

『合評会から』(三四郎句会)

久敬 走る船、投げ餌を追う鴎、波に広がる春の光など情景が眼に見えるようです。
信 鴎は餌を投げてもらえるのを知っていて、必ず船について来る。春真っ盛りの情景ですね。
雅博 春の色を上手く表現している。色彩感のある句と思いました。
諭 乗客が餌を撒くと、鴎が獲物を狙って頭上から舞い降りてくる。そんな風景を爽快に描写しており、春らしい躍動感が伝ってくる。
基靖 素直な句です。船が走り、投げ餌に鴎・・・。躍動感もあります。色彩感が豊かですね。
尚弘 春らしいムードだ。鴎の声が聞こえてくるような句です。
                      *       *       *
 この句は「船走る」で切れる。「投げ餌に鴎」でも、「春の色」でも切れる。いわゆる三段切れだから、このタイプの句はよくない、とされる。私はそんな先入観に捉われていたのだが、最高点を得た掲句を見直し、呟いてみた。三段切れなのに爽快なリズムが感じられた。波を一つ二つと越えて行く客船の動きも見えてくるではないか。
 「や・かな」はダメ。季重なりは避けよ。字余り、字足らず、無季、破調も・・・。俳句は一筋縄ではいかない。(恂)

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