平成の芥投げ入れ焚火かな     徳永 木葉

平成の芥投げ入れ焚火かな     徳永 木葉

『この一句』

 平成という取柄のない時代を実に上手く詠んだ。昭和から平成に変わった1989年はバブル経済の絶頂期で、足元の崖が崩れんとしているのに気づかず、官民こぞって浮かれ切っていた。狂乱の不動産ブームが起こり、暴力団が暗躍する土地の強引な買い占め、"地上げ"騒動が社会問題になった。そして90年3月、「土地関連融資の抑制について」という大蔵省銀行局長通達が各金融機関に出され、日銀も極めて厳しい金融引き締めに乗り出し、公定歩合を6.0%にした。急激な信用収縮状態になってバブル経済は一挙に萎み、日本経済は崩壊した。
 こういう事態を何とかするのが政治家の役割なのだが、自民党も野党も腑抜けになっており、何ら為す術を持たず、野党政権の誕生と無惨な退陣、再登場の自民公明連立政権は掛け声だけの「好景気将来」でお先真っ暗のまま年を重ねて来た。後代の歴史家は、平成時代を日本が奈落の底に踏み込んだ時代として取り上げるに違いない。
 平成時代に積み重なった塵芥を一気に「お焚き上げ」。「チチンプイプイ、嫌な物飛んでけー」。これで一陽来復となるかどうか。(水)

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