板塀に山茶花のぞく根津のみち   池村 実千代

板塀に山茶花のぞく根津のみち   池村 実千代

『合評会から』(日経俳句会)

昌魚 こないだ日暮里のお寺に行ったんですが、まさにこの景がピッタリでした。
二堂 「板塀に山茶花のぞく」までは平凡ですよね、しかし「根津のみち」を入れてくれたので地元の人間として一票。(大笑い)
正裕 板塀からのぞくというのが、いかにも谷根千の雰囲気。こういう昔ながらの景色はいいなと。
而云 塀の上からのぞいているように枝が出ている。とても落ち着いた町の道の感じがいい。
          *       *       *
 合評会では「山茶花は垣根が普通なので、板塀からのぞくというのがちょっと分からなかった」という難詰があった。しかし、山茶花は昔は庭木として植えられていたから、三メートル以上の堂々たるものが珍しくなかった。谷根千あたりには今でも、寺や屋敷から塀越しに山茶花の花のこぼれる景色がよく見られる。古き町の初冬の情趣を「山茶花のぞく」でうまく表している。(水)

"板塀に山茶花のぞく根津のみち   池村 実千代" へのコメントを書く

お名前:
メールアドレス:
ホームページアドレス:
コメント: