根津谷中千駄木廻り父の夏       横井 定利

根津谷中千駄木廻り父の夏       横井 定利

『合評会から』

 これまで通り、本名や俳号による『合評会』にしたかったが、発言者の“名誉”を考え、異例の匿名とした。
H氏 根津、谷中、千駄木(東京・文京区、台東区)とくれば、作者が分かります。彼の亡くなったお父さんへの敬慕の念が読みとれますね。温かい感じがして、いい句だと思います。
R氏 その通りですね。私も同じ作者を想像しました。彼のお父さんは、しょっちゅう谷根千を散歩していたはずです。オヤジさんを思う気持ちがよく出ています。
T氏 作者は想像した通り、という前提で。付け加えることは何もありません。
K氏(司会者) 皆さん、どなたを想像したのでしょう。N氏ですか? 違います。
一同 「エーッ」と驚き、大爆笑。
           *           *
 作者と見当をつけられたN氏は谷中の住人で、昨年、高齢の父上を見送った。氏の父を思慕する句、と想像出来るが、早とちりであった。「本当の作者」は初夏の一日、谷根千めぐりを思い立ったという。「“父”は私のことですよ。父は今日、独り散歩を満喫しているのだ、という気分で・・・」だそうである。(恂)

"根津谷中千駄木廻り父の夏       横井 定利" へのコメントを書く

お名前:
メールアドレス:
ホームページアドレス:
コメント: