焼酎の空き瓶に活く春のバラ   堤 てる夫

焼酎の空き瓶に活く春のバラ   堤 てる夫

『合評会から』(酔吟会)

涸魚 焼酎の空き瓶とバラの取り合わせが面白い。
二堂 牛乳の空き瓶やコップに花を活けて飾るシンプルライフがはやっている。焼酎の空き瓶に春のバラが一、二本。これも粋と感じたのだろう。
臣弘 鼻歌で迎える春。酔って空になった瓶に、花を活けたといった軽い気持ちなのだろう。浮き浮きとした感じが伝わる。
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 薔薇というノーブルで気取った感じのする花と、なんとまあ下賤な焼酎の空き瓶との取り合わせである。これは平成版談林俳諧とでも言おうか。乙に澄ましたり、糞真面目になったり、深刻ぶったりする現代俳句では、この手の句はあまり流行らないのだが、こういう句がもっと出て来てもいい。
 この空き瓶は信楽風か備前か、陶器に違いないと思っていたら、ガラスの洒落たフラスコ状で、まさに薔薇を活けるのにぴったりという感じなのだという。焼酎も進化して、ノーブルな酒に仲間入りしているのだ。これまた時代を感じさせて面白い。(水)

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