糸柳やはらかく眉引きにけり   田中 頼子

糸柳やはらかく眉引きにけり   田中 頼子

『合評会から』(日経俳句会)

昌魚 きれいな女性の顔を思い浮かべていいなと。
正裕 女の人の眉って細いですもんね。やわらかい「糸柳」と「眉」が合っていると思いました。
博明 言われてみれば、柳も眉のように見えるし分かりやすい。
冷峰 女性は眉を剃って描いていますね。柳の葉をイメージして、やわらかくいい感じに引けるのじゃないかと。
弥生 糸柳を女性の眉に見立てて一幅の絵のような句になっている。
十三妹 何とも優美な句。古典的で現代的な微妙なバランスに一点を。
          *
 作者は「祇園の芸子を詠んだ」と言う。昔から美人の形容に「柳眉」「柳の眉」という言葉があり、柳と眉の取り合わせはありきたりである。だから俳句のプロはこういう句は決して詠まない。しかし、なかなか感じの良い句だ。上五に「糸柳」と置いて、中七・下五で「柔らかく引いた眉」と詠んだところが優しく美しい。作者は「発見」したところを詠んだのだ。シロウトの強みである。(水)

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