雑炊で締めるつもりが呑み直し 中沢 豆乳
雑炊で締めるつもりが呑み直し 中沢 豆乳
『合評会から』(日経俳句会)
愉里 雑炊まで来て幸せだったという気持があり、またさらに盛り上がりたいというところが出ていて、良いかなあと思いました。
双歩 外でやる時は雑炊まで来たら呑み直せないけど、自宅ではこういうことは平気で出来る。あるいはもう一軒、行ったのかもしれない。いったん締めたがもっと吞みたくて。
てる夫 今や呑み直しどころか酒を絶っているので・・、呑み直しをしてみたいです(笑)。
静舟 よくありました。昔のオヤジは皆そうでした。断われへん!
操 雑炊の美味しさ、呑み助は後を引く。
ヲブラダ はい。まだまだいけます。暖かい友との語らい。
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酒呑の生態をそのまま詠んでいる。宴会で前菜から刺身、煮物など次々に出てきて、「鍋」が仕立てられ、それも終われば、残菜が掬い取られ、ご飯が入れられて雑炊となって「お開き」となる。これで素直に散会すればいいのだが、そうは行かないのが呑ん兵衛だ。表に出て夜風に吹かれた途端、「もう一丁」となる。「これだからお酒飲みは嫌っ」とお堅いご婦人方にはそっぽを向かれる。しかし、近頃は「さあ二次会よ」と誘うご婦人方が結構増えてきたのが楽しい。
(水 25.02.25.)