夏燕奔放に切る蒼い空     工藤 静舟

夏燕奔放に切る蒼い空     工藤 静舟

『合評会から』(酔吟会)

操 爽やかさが伝わってきます。夏の空を奔放に飛ぶ燕の姿が目に浮かびます。
睦子 餌を探しているのでしょうか。青空の下の燕のスピード感と、喜びさえ感じます。それにしてもよくぶつからないもんですね、燕同士。(笑)
反平 「蒼い空」が月並みのような感じがしますが、燕が「奔放に切る」という措辞がいいですね。うちは、七階なんですが、ちょうどいま燕が空を飛び交っているのをよく見ます。
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 夏燕の勢いの良さを歌い、気持が良い。ただ、燕は「奔放に」青空を切っているのか、あれでも一定の飛翔経路を計算づくで舞っているのか。そんなことを考えると、「奔放に」で良いのかなとも思ってしまう。
 人間が自然界の生き物を見て、人間の動きから類推して決めつけるような詠み方をすると、独りよがりの句になる危険がある。常に、このあたりを注意することが必要だと思うのだが、やっぱり夏燕には自由奔放が合っているような気分になってくる。(水)

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