春浅し黒々並ぶ土竜塚     大熊 万歩

春浅し黒々並ぶ土竜塚     大熊 万歩

『合評会から』(日経俳句会)

好夫 「春浅し」ですから、まだ周りの木々も緑になっていない頃。日射しで湯気が上がっている地面に土竜塚がある。絵としていいなと思った。
二堂 この間、ゴルフ場の木の下に土竜塚がありました。早くも頑張っているなと思ったものです。
睦子 春の声を聞くと庭に土竜塚がやたら目立ち、可哀そうと思いながらも見つけるとつい踏んでしまいます。
正市 映像がよく見える。
百子 土竜塚が「並ぶ」と言うのがちょっと分からない。そんなには並ばないのではないか。ぼこぼこ出てくるが一列ではないと思う。
二堂 土竜は地下に一本の道を堀りその両側に居間、食堂、便所とかを作っていくそうです。そうして掘った泥を上げるので塚が並ぶように見えるんでしょう。
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 土竜のトンネルに居間や便所があるとは知らなかった。「黒々続く」ぐらいの方がいいのではないかとも思ったが、とにかく面白い情景だ。(水)

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