夢破るお掃除ルンバ寝正月     谷川 水馬

夢破るお掃除ルンバ寝正月     谷川 水馬

『この一句』

 「現代的で面白い句だ。こういう句を詠んでみたかった」(三代)、「寝ているところにルンバが動いて来たという、とてもユニークで愉快な句」(研士郎)、「実家で母がルンバを使っている。やはり寝ている隅へ隅へとやって来てうるさいと言っている」(義則)というように、この「自動掃除機」について経験談も交え、句会はひとしきり賑やかになった。
 我が家も新し物好きで、初期の頃に使ってみたが、うるさいだけで役に立たない。日本家屋の部屋にはいろいろな小物がいっぱい置いてある。ぶつかると方向転換すると売場の説明だったが、しばしば止まってしまい、その都度持ち上げてやらねばならない。仕舞にはバカバカしくなって物置のこやしになった。
 作者は暮れに病み、この正月は心ならずも寝正月となってしまった。このルンバは我が家にあった古いのと違って、ぐんと賢くなっているのだろうが、やはりそれなりに喧しいようだ。とろとろまどろんでいるベッドの足元にゴトゴトぶつかってきた。「なんじゃい、お前か。せっかくいい夢見てたのに・・」。いやいや、ルンバも「早く良くなってね」と言いに来たのだ。(水)

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