帰らざるおもひかさねし冬茜     深瀬 久敬

帰らざるおもひかさねし冬茜     深瀬 久敬

『合評会から』(三四郎句会)

敦子 帰らざる思い、私にもありまして。この句に魅かれました。
諭 冬茜の真っ赤な色が浮かんで来て、印象的です。
雅博 冬茜に「おもひかさねし」ですからね。私も、いい句だなと思いました。
基靖 私にある情景が目に浮かびますが、読む人によって異なる感慨を生む句だと思いました。
進 私もいろいろ想像させられました。
而云 帰らざる思い。失恋したことなども含めて、人生はそういうものか、と。「冬茜」で句が生きた。
有弘 抽象的過ぎると思いましたが。
久敬(作者) 「夕茜」には「帰らざる」という言葉がいいな、と思い、それから句づくりを始めました。
                  *        *        *
 有弘氏の「抽象的過ぎる」との評。これを聞いた時は心の中で「その通り」と反応したのだが、不意に懐かしい一つの情景が浮かんできた。抽象的な語が具体的な思いを蘇らせる。これまた俳句なのだろう。(恂)

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