マリーナはブルーに白の夏景色      印南 進

マリーナはブルーに白の夏景色      印南 進

『合評会から』(三四郎句会)

正義 江の島あたりの感じかな。いかにも夏来ると思わせる。
久敬 先日、仲間と葉山に行ったら、本当にこういう感じでした。
雅博 作者の色彩感覚を感じますね。ただ、ブルーに白、という言い方はどうなのか。
而云 五七五にするためでしょう。違和感はそれほどでもないが。
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 友人のヨットに乗せてもらっていた頃、三浦半島のマリーナに行って「あっ、夏になった」と感じたことが何度もあった。冬の間、マリーナはマストが林立し、木の椅子に腰を下したベテランが、海を見つめながらパイプをふかしたりしている。ヨットが次々に沖へ乗り出していくのは五月から、と言っていいだろう。
 「ブルーに白」の文字を見て頷いた。色彩も夏になると一変するのだ。青い空と海。波頭は白い。クルーのシャツにもブルーや白が目立つ(と、私も書いてしまった)ようになる。青に白。ブルーにホワイト。何十年も前のマリーナを思い起こしながら、どちらもしっくりこない、と首を捻っている。(恂)

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