日と話し風と語るや野水仙     玉田春陽子

日と話し風と語るや野水仙     玉田春陽子

『おかめはちもく』

 春陽子氏はNPO法人双牛舎関係の句会の、言わば四番打者のような人。そんな実力者を『おかめ~』欄に、と気にする人がいそうだが、心配はご無用。合評会では、「野水仙が日や風と会話している」という風に、お二方が語っておられた。私が取り上げたいのはその解釈のことである。
 この句、「語るや」と「や」で切れ、その後に「野水仙」がぽつんと置かれている、と見ることが出来よう。すなわち日や風と語り合っているのは作者自身、と私は解釈したいのだ。「や」の持つ“切れの力”についてはさまざまな捉え方があるはずだが、私の見方も成立するはずである。
 野水仙は野に憩い、自然と語らっている人を飾る点景であり、この点景は俳句という画面の焦点にもなり得ると思う。ことのついでに四番打者にも質問をしたい。「話し」と「語る」は同じか、別のことなのか。同じなら、ちょっと芸がないなぁ。最後は少々「おかめはちもく」らしくした。(恂)

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