六根清浄白き列行く月山の冬     宇野木 敦子

六根清浄白き列行く月山の冬     宇野木 敦子

『おかめはちもく』

 一月の三四郎句会で好評を博した句。「真っ白な月山に白装束の人たち。印象的だ」(賢一)、「六根清浄と冬の月山が合っていて、映像が浮かんでくる」(有弘)、「まさに純白の世界」(進)、「冬の月山の行者の列、読経の声も聞こえてくるようだ」(崇)と、一座の面々この句の良さを交々挙げている。
 一読身も心も引き締まり、厳粛な気分になる句である。羽黒山、湯殿山と合わせての出羽三山は、芭蕉が奥の細道の旅の中でも重要ポイントとした場所だった。芭蕉が月山に登ったのは六月八日(陽暦七月二十四日)、入道雲を見やりながら万年雪を踏みしめつつ、この山の発する霊気を感じたようだ。そして有名な「雲の峯いくつ崩れて月の山」と詠んだ。掲出句も負けず劣らずの雰囲気をまとい、読者に迫ってくる。
 しかし如何せん、八・七・七という破調である。それは百も承知で出したものではあろうが、もう少し整えられないものか。上五の字余りはまずまず許されるので、原句の雰囲気を壊さぬように最低限の直しを試みる。
  六根清浄雪の月山ゆく白衣    (水)

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