厄年はもう来ぬ齢(よわい)燗熱し   岡本 崇

厄年はもう来ぬ齢(よわい)燗熱し   岡本 崇

『合評会から』(三四郎句会)

雅博 厄年は六十代までですね。季語の熱燗は感じが出ています、
賢一 私のことを詠んでいるような気がしました。ただ私は、熱燗より燗冷ましが合いそうな気がします。
有弘 私は「燗熱し」が効いていると思った。共感する句です。
敦子 厄年がもう来ない齢。嬉しいようにも思いますが、こう詠まれてみると、淋しいものなのですね。
            ※            ※
 実際のところ、厄年は曖昧である。一説に数え年で男は六十一歳、女は三十七歳とされるが、八十八まで、百まで、などという説もあるそうだ。ともかく句の作者は、厄年とはもう無縁、と熱燗を飲んでいる。その「熱燗」が適切かどうか。確かに「燗冷まし」が合うようでもあるが、やはり「熱燗か」とも思う。
考えてみると厄年は「人生五十年」時代以前に出来たもの。その頃の六十歳は長寿の部類だった。ならば「厄年八十歳でも新設したら」と提案したら、皆さん大反対。やはり厄年の来ない人生がよさそうである。(恂)

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