初参り産土神へ一里半     堤 てる夫

初参り産土神へ一里半     堤 てる夫

『合評会から』(番町喜楽会)

春陽子 リズムがいいですね。それと産土神(うぶすながみ)への距離を「一里半」と具体的に言い切ったところがいいと思いました。
双歩 そうですね。中七、下五の「産土神へ一里半」の道具立ての良さでいただきました。
白山 私は田舎育ちでしてね。我が家から産土神まで六繊憤賣と勝砲呂覆い韻譴鼻∋優ロくらいはあるでしょう。その道の景色などを思い出しましてね。
てる夫(作者) 作者は田舎住まいのてる夫です(笑)。一里半は正確な測定によるものではありません。(笑)。
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「一里半」という言い方が懐かしい。戦時中、小学校二年で埼玉県に疎開した際、借りた家から学校までが半里(約二キロ)だった。子供の脚で小一時間かかっていただろうか。この句を選んだ人は大方、一里半を六舛抜校擦擦困法崚綿皸貉?嵌勝廚反射的に浮かんだはず。「里」をそのように受け取れる世代なのである。
尺貫法が禁止になって今年でちょうど六十年。しかし地方ならまだ「里」が使われる場合があるのだろう。それに何より、産土神への初詣だから「里」が生き生きとするのだ。尺貫法も尺貫法世代も結構しぶとい。(恂)

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