連日の冬日を吸ふや敷布団     金田 青水

連日の冬日を吸ふや敷布団     金田 青水

『おかめはちもく』

 十二月の晴天日は抜けるような青空が眩しく、日差しはかなり強く、湿度が極端に低く、実に気持がいい。この句にもそういった気分が横溢している。
 しかし、「連日の冬日」という言い方が問題である。「連日の冬日を吸ふや」とつながると、この敷布団は毎日干され続けているのかと思ってしまう。恐らく晴天続きだということを「連日の冬日」と言ったのだろう。十分考えた末、計算づくで「連日の冬日」としたのだろうとは思う。しかし、どう読み返してもこの措辞の効果がうかがわれないのだ。
 もっとあっさり詠んでみたらどうだろう。「連日の」という上五は思い切って取っ払い、きりっとした感じの冬日を一杯に吸い込んだ敷布団を呈示するだけで、読者は良い気分になるのではなかろうか。
 たとえば「きらきらと冬日を吸ふや敷布団」。オノマトペを嫌うなら、「思ひきり冬日を吸ふや敷布団」あたりはどうか。「常識的すぎる」と思われるかも知れないが、こういう和やかな句はむしろありきたりと言われる詠み方の方がいい。大げさを好むなら「冬日吸ひ倍にふくらむ敷布団」だが、これは直し過ぎ。(水)

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