菜を洗ふ水の軽さよ風光る     岡田 臣弘

菜を洗ふ水の軽さよ風光る     岡田 臣弘

『合評会から』(日経俳句会)

而云 感じのいい句で「水の軽さ」と「風光る」が合っている。「風光る」とはこういうことなんだろう。
誰か 「顔洗う」でも成立するかな。
作者 家内の留守の昼に台所でレタスを洗ったんです。
悌志郎 台所じゃ「風光る」はどうかな、屋外のイメージだから。
明男 「水の軽さよ」という表現に感心しました。「風光る」の季語とピッタリ合っています。
万歩 リズムがよく心も軽くなる秀句。
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 「風光る」は歳時記によっては仲春三月の季語とされている。春らしさが定まった晴れた日にやわらかな風が吹き渡ると、万物が輝いているように感じられるからであろう。しかし、肌寒い初春の風だとて、北風には無い光がある。晩春四月の駘蕩たる風もまばゆい。取り合わせるものによって三春それぞれの趣のある句になる。「風光る」は三春に通じる季語とした方が良さそうだ。(水)

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