しゃがみこむ子を待つ母の四月かな     星川 佳子

しゃがみこむ子を待つ母の四月かな     星川 佳子

『合評会から』(番町喜楽会)

百子 子供がしゃがみこんでたんぽぽをさわったり、おたまじゃくし見つめたり。それを母親がそっと見守っている。温かさを感じます。
てる夫 はい、百子氏の言う通り。付け加えることはありません(笑)。
光迷 三十年ぐらい前、子供が幼稚園に通いはじめたころこんな道草にずいぶん付き合ったものです。興味あるものを見つけると、すぐしゃがみこんじゃう。
可升 百子さんの句評を聞いてなるほどと思いましたねえ…。
而云 この句は頭が重たいですねぇ。「しゃがみこむ子を待つ母」というのが…。「母四月しゃがみこむ子を待ってをり」ぐらいがいいのかなぁ。
          *       *       *
 この句を見てどきっとした。学校に行きたくないと道端にしゃがみこんじゃう子供を母親がじっと待っている、そんな情景が浮かんだのだ。実際は百子さんの言うような楽しい道草風景なのだろうが、新学期に時々見られる自閉症的な子どもとそれを辛抱強く見守る母親という深刻な場面。それを鋭く切り取った句ではないかと思ったのだが、それは深読みのし過ぎだったようだ。(水)

この記事へのコメント