春の泥どかどかと来る選手達      田中 白山

春の泥どかどかと来る選手達      田中 白山

『この一句』

 この句を見たとたん、若い頃に取材していた大学運動部の部員たちの様子がありありと浮かんで来た。スポーツ有力大学の練習場や合宿所はおおむね本部から離れた郊外にあり、この時期になると、野球、ラグビー、サッカーなどの選手たちは春泥をものともせず、グラウンドを走り回っていた。
 そしてこれは、彼らが練習を終えた後、合宿所に帰る時の様子だろうと勝手に思った。合宿所はグラウンドのすぐ脇であったり、数百辰睥イ譴討い燭蠅靴拭そこまでは舗装されていない道があり、合宿所の敷地がぬるみ状態になっている所もあった。選手たちはそんな所をどかどかと帰っていくのである。
 何十年も前のことだ。グラウンドも施設もおおむねよくなっているが、今も大差のない所もあるようだ。この句に「語順を変えたらどうか」というコメントがあった。「どかどかと選手らの来る春の泥」「春泥やどかどかと来る選手たち」・・・。人の句だが、気に入っているので、いろいろやってみている。(恂)

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