枝垂れてうつむきて咲く八重の梅     宇野木敦子

枝垂れてうつむきて咲く八重の梅     宇野木敦子  

『おかめはちもく』

 二月半ば、三四郎句会の熱海梅園吟行での一句である。園内には五十九品種、四百七十二本の梅の木。快晴、空も海も真っ青、早咲きは時折の風に梅花吹雪となり、中咲きは満開という絶好の梅見日和であった。ボランティアガイドの説明を受けながら、園内遊歩を一時間余り。
 熱海・伊豆山の某社保養所で一句ごとに披講・選句・合評会を行うという、一風変わった句会を行なった。好天の中、しゃべり合い、笑い合いの吟行だから、果たして何人がしっかりと梅を見ていたのだろうか。この句には「梅花の重さを感じる」「写生の句だ」などの声が挙がった。
 問題点が一つ提起された。「うつむきて咲く」の「咲く」である。花は咲くものと決まっている、わざわざ「咲く」と言わない方がいいのでは・・・、という意見。確かにその通りで、中七は「みなうつむきて」とした方がよさそうだ。「~て」「~て」の繰り返しも、いいリズムになっている。(恂)
 添削例 枝垂れてみなうつむきて八重の梅

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