あら塩の浮く梅干や寒の入り     星川 佳子

あら塩の浮く梅干や寒の入      星川 佳子

『合評会から』(日経俳句会)

阿猿 よく梅干に視点がいったなと思った。寒いといろいろなところで塩が浮くものだが、とにかく観察が素晴らしい。
大虫 この時期、飲み過ぎ食べ過ぎで、お粥がほしくなる。それに梅干を乗せたんでしょうか。塩が氷を連想させて「寒」を強く意識する。
双歩 塩をふく梅干しは季節に関係なく見る。ただ、寒の入りという日だけに、特に感じたという思い入れが伝わってきます。
実千代 寒さを表現するのに、塩に凝集している点が素晴らしい。
反平 梅干は夏の季語だけど夏は暑いから塩は浮かない。寒だからこそだね。「あら塩」とやったのがいい。
博明 先日、おにぎりを作る時に同じ事を感じました。
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 塩の結晶が浮くほど乾いてしまった梅干は、十分熟れているので味はいい。ただ、固くて舌触りが悪い。小鉢にとって酒を振りかけ、半日から一日置くととても美味しくなる。(水)

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