陽を映す十一月の障子かな     宇佐美 諭

陽を映す十一月の障子かな     宇佐美 諭

『合評会から』(三四郎句会)

有弘 何気ない句、気持のいい句、と言うのかなぁ。
信 この頃の太陽の位置は冬至に向かってだんだん低くなって来る。そんな頃だから、陽射しが柔らかくなり、部屋の中まで射し込んでくる。十一月にぴったりの句ですね。
雅博 秋から冬にかけてですね。庭の樹が影絵のように映っているのかな。
尚弘 障子に温かみが感じられる。この感じ、三月でも十月でもない。まさに十一月だ。
諭(作者) 我が家は一階の私の部屋だけが畳で障子もある。実感を句にしました。
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 「十一月」という難しい兼題に挑戦したこの句会。初心者から中級クラスの人が混じり合っているので「障子」が冬の季語と知って、大半の人が「へぇ」と驚いていた。時々「季重なり」が問題になるのだが、「必要であれば避けなくてもいい」という決まりになっている。この句の場合、作者はもともと季重なりとは知らなかった。もし気付いていたら、「障子を別の語に代えるかどうか」と悩んだかも知れない。(恂)

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