負けん気の後ろ姿や祭髪      廣田 可升

負けん気の後ろ姿や祭髪      廣田 可升

『合評会から』(番町喜楽会)

正裕 元気のいい女の子なのでしょう。後ろ姿で見るとおきゃんで負けん気の強さがありありと・・・。
百子 祭り好きのウチのお嫁さんを詠んだかのようです。法被を着て、さらしを胸に巻く、頼もしい姿ですね。
大虫 ひっつめ髪のような髪の形で、僕の感じだと、後ろ姿の白いパンツが見えてきます。もともと負けん気の強い人のようですが、後ろ姿に性格が表れているのですね。
春陽子 後ろ姿ですが、実は前を見たくなるような句です。さらしをきりっと巻いた姿が想像できる。
冷峰 「負けん気の」より「いなせな後ろ姿」の方が、かっこいいんじゃないですか。
厳水 下町の祭ですね。「祭」の季語にぴったりの句だ、と思って選びました。
綾子(メール選評) 男性に混じって神輿を担ぐ、いきいきとした女性の姿が目に浮かびます。
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 ネット情報によると「祭髪」は、髪を後ろにまとめるのが原則らしいが、形はさまざまだ。中でも神輿を担ぐ女性の、後ろにきりりと巻き上げている髷の形が何とも勇ましい。句の娘の髪型はこれだろう。(恂)

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