雪抱く山を遠くに桃の花     宇野木敦子

雪抱く山を遠くに桃の花     宇野木敦子

『合評会から』(三四郎句会)

久敬 雪の遠山と桃の花。とても美しい景色ですね。
進 山村の風景写真を見るような句です。
崇 大きくて、きれいな景ですね。季節感も出ていると思います。
照芳 遠くに雪の山、近くに桃の花。額縁の中を見るようで、きれい過ぎるかな。もう一つ上手に言い表せないか、という感じもありましたが・・・。
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 作者が俳句講座で句作りを学んでいた頃、講師の方針は「季重なり禁止」だったという。「一句に季語は一つ」は、句の焦点を一つに絞るための定石のようなもので、初心者の上達には役立つかも知れない。その次に入ったこの句会ではそんな縛りはなく、必要なら季重なりも構わない。戦時中から中学一年まで伊那谷で過ごした作者は、目をつぶればすぐ頭に浮かんでくる風景を、そのまま句にしたそうである。(恂)

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