冬椿慰霊に徹す天皇家       片野 涸魚

冬椿慰霊に徹す天皇家       片野 涸魚

『合評会から』(酔吟会)

詠悟 天皇と皇后の慰霊の旅、本当に頭が下がる。皇室の人は戦争に対し慰霊に徹するしかない。天皇の背中を丸めた後姿を見ると、重荷を背負っておられると感じる。
春湯子 天皇や皇室を詠むのは難しいが、「冬椿…」、この様に納めればいいのか。お手本になった。
正裕 天皇の旅は最近の政権の動きや一部風潮に対する無言の言葉となっている。この句によって、昭和天皇の遺志を継いで贖罪の旅を続ける天皇に深く思いをいたす、ということですね。
てる夫 「天皇家」に違和感があった。必ずしも一家が同じ思いではない。「両陛下」でどうだろう。
涸魚(作者) 私には、天皇家がそうあってほしいという願望があります。今のご時世、複雑ですね。天皇制への賛否はさておき、あの姿勢はなかなかできない。
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 天皇、皇后は慰霊の旅ごとに、戦争によって失われた数多の命に深々と頭を下げ、胸の内にあるものを伝えておられる。その姿から、日本という国のことも思わざるを得ない。句の「冬椿」は白椿なのだろう。(恂)

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