山々の底に尾瀬あり星月夜 今泉 而云
『合評会から』(尾瀬吟行句会)
臣弘 澄み渡る夜空と、どこまでも静謐な晩秋の尾瀬、素晴らしいの一語。
二堂 星明かりに浮び上がる尾瀬。「底にあり」という言葉が星月夜の静けさを強めています。
水馬 我々が尾瀬に泊まった十四日は新月から二日目で、月の無い星の煌めく夜でした。宇宙の大きさを表現した綺麗な句だと思います。
冷峰 人工の灯りを一切拒絶した満天の星の美しさは尾瀬の魅力です。
てる夫 「底に尾瀬あり」がいいですね。
佳子 山々にすっぽり囲まれて安らいでいる尾瀬に、満天の星々。生涯忘れることがないと思う完璧な夜空でした。
百子 尾瀬は本当に山々の底ですね。天と地の対象が面白い。
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澄みきった尾瀬の夜空の星はさぞかし身に沁みたことだろう。ただ一人、大酒呑んで白河夜船。翌朝、みんなの感嘆の声に「そうでしょうよ」とひがむばかりであった。(水)
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