泰平の街ひと呑みに秋出水      大澤 水牛

泰平の街ひと呑みに秋出水     大澤 水牛

『合評会から』(酔吟会)

涸魚 時機を得たうまい時事俳句だ。「門柱に纏わる人形秋出水」もあったが、本当にひどい災害だった。
百子 昨日、一昨日に実際に起こったことで、印象も新たです。
二堂 鬼怒川の決壊には驚き、テレビに張りつけになっていた。あの驚きを即座に句にしている。
正裕 タイミングのよい時事句だが、この句には普遍性もありますね。
てる夫 私も「天変地異穏やかならぬ秋の空」と詠んだが、「泰平の街」に悲惨さがうまく表されている。
反平 「泰平の街」に、もうひとひねり必要、と思ったが。
冷峰 常総市は徳川時代から日光や水運の町・水海道に近く、泰平の街だった。そういう町が、あっと言う間に呑み込まれてしまった。だから「泰平の街」が効いていると私は思いました。
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 「酔吟会」は新聞社社会部OBを母体とする句会だけに、事件や出来事があるとすぐ句になって出てくる。それを「ブログ」で発表するのだから、鮮度は十分。もちろん包丁さばきも忘れてはならない。(恂)

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