ひたひたと瀬戸は海より秋の声      岡本 崇

ひたひたと瀬戸は海より秋の声      岡本 崇

『合評会から』(三四郎句会)

照芳 瀬戸内海は広いから、どの辺なのかな。私は四国ではなくて、中国地方の浜辺と想像したが、ともかく秋らしい雰囲気ですね。「ひたひた」に感心しました。
敦子 そうですね。「ひたひた」で、波の緩やかな瀬戸の景色を思い浮かべました。
進 ひたひた、海、秋。瀬戸の美しい雰囲気が浮かんでくる。こういう秋の声もあるんですね。
恂之介 この句、とてもリズムがいい。声を出して読んでみると分かります。
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 秋が海からやってきている。ゆったりとした静かな波に乗って、浜に寄せているのだ。「秋の声」はさまざまな場所から、ひそかに聞こえてくるが、なるほど海からくる声もある、と気づかされた。
 「瀬戸は海より」にも心が動いた。ひたひたと波が寄せてくる浜が日本中にそれこそゴマンとあっても、「瀬戸」ほどぴたりと当てはまる場所は、他になさそうである。例え同じような秋の浜辺があったとしても、「○○は海より・・・」とつぶやいてみたらどうか。「セト」に勝るリズム,響きがあるとは思えない。(恂)

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