今朝もまたラジオ体操終戦日     澤井 二堂

今朝もまたラジオ体操終戦日     澤井 二堂

『合評会から』(日経俳句会)

定利 ラジオ体操やるって、何でもない朝のひと時ですよね。平和ってこういうものかと思いました。何気なく作った感じですが、好感の持てる句です。いい句だと思います。
好夫 私は終戦日について何も思い浮かばなかったが、この句は抵抗感がなく、すっと頭に入ってきました。
大虫 私のラジオ体操の記憶は、国民学校へ行っていた頃からずっと続いていて、常に夏のイメージがあります。終戦日とラジオ体操と、そういう意味で何かがつながっていますね。
双歩 そう、夏のイメージですね。終戦日も夏の終わりで、毎年毎年、平和な世の中で終戦日を迎え、ラジオ体操をやっている。この句は軽く詠んでいるようで、重みのある句だと思いました。
二堂(作者) ラジオ体操の句といえば、何と言っても大石(柏人)さんですが、私も毎朝、上野公園でやっているんです。指導員が三、四人来て、二、三百人は集まるでしょう。(すごいね、の声)
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 以上の合評会に続きがあり、ラジオ体操の現状が浮かんできた。お二人による裏話を番外として紹介する。

冷峰 私ね、ラジオ体操の指導員やっているんだけれど、今の子供はラジオ体操が出来ません。小学校ではどこも教えていないんですよ。教えなくちゃ、と思っていますが、教えるには夏休み中に集中するしかない。しかし長続きしないですね。それで来た子にはお土産を出すようになったんですが、一人当たり何百円ものお菓子を買ったりして、町会はたいへんな出費です。
水牛 私が町会長をやっていた頃、「夏休みにラジオ体操をやったらどうか」と提案したことがありました。すると賛成したのは、おじいさんとおばあさんだけですよ。若いお母さんなんて「夏休み中、ラジオ体操をやられたらかなわない」と苦情を言う始末で。結局、三日間だけやることにしまして、来た人にジュースやお茶を出すようにしたんですが、子供たちはジュースがあると、体操をしないで、それを持って帰っちゃう。こりゃだめだということになりまして・・・。

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