初旅や富士よく見ゆるモノレール    大倉悌志郎

初旅や富士よく見ゆるモノレール    大倉悌志郎

『この一句』

 世界広しといえども、富士ほど多くの人々に愛されている山は他にないだろう。理由の第一は東京近辺からもよく見えること、と私は思っている。ヒマラヤ、アルプスなどなどの世界の名峰に、国の首都からくっきりと見える山があるだろうか。富士は大勢が見るからこそ、大勢の愛する山なのである。
 羽田から旅行に出る際、東京モノレールに乗ったとしよう。晴れ渡った日であれば、私は進行方向の右側に座ることにしている。やがて東京の街並みの向こうに丹沢山地が見え始め、さらにその先に富士を望めるはずだ。どの季節でもいいのだが、No1を挙げるとすれば、やはり雪を被った富士になるだろう。
 作者は新年早々の旅に出る時、モノレールから真っ白な富士を見た。最も見晴らしがいいのは天空橋駅付近だと思うが、他の場所でもいい。もちろん「これは縁起がいい」と思っただろう。「一富士、二鷹、三茄子」。作者ふと、初夢に見た富士を思い出した・・・というのは、図に乗った私の妄想だが。(恂)

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