海峡に下北浮かべ天の川   河村 有弘

海峡に下北浮かべ天の川   河村 有弘

『合評会から』(三四郎句会)

義彦 高いところから見ているのでしょう。天の川の下に下北半島が浮かんでいる。スケールの大きい句ですね。
崇 読むほどに大きな景が浮かんできます。作者の実感だと思う。
進 本当に、広々とした景色ですね。
恂之介 北海道側から下北を見たのかな。昼間に見たことありますが、これは半島が夜の海に浮かんでいる。印象的な句ですね。
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 作者の弁では函館山から見たのだそうである。芭蕉の「荒海や」の句のようで気にしていたと言うが、これは別種の趣があり、堂々たる一句である。芭蕉句が水平の視線であるのに対して、こちらは俯瞰である。作者も天の川にあって、下北半島を見下ろしているような気分が覗える。句会の面々が語っているように、すこぶるつきのスケールである。さらりと詠んでいて、「大景を詠んでやろう」などというけれん味が無いのがいい。(水)

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