よその子の育つ早さや小鳥くる   嵐田 双歩

よその子の育つ早さや小鳥くる   嵐田 双歩

『合評会から』(日経俳句会)

大虫 小鳥は毎年季節が巡るたびにやって来る。その間によその子はぐんと大きくなっている。時間の経過というものを鮮明に感じさせる。
庄一郎 私の家の前と裏にそれぞれ赤ちゃんが生まれたのだが、成長が実に早いんですよね。おぎゃあおぎゃあ泣いていたのが、いつの間にか歩いてる。そういった様子と「小鳥来る」という季語の優しい感じとがうまく溶け合っていて、いいですね。
ヲブラダ 自分の子はなかなか育たないのに、よその子の成長は早い。それを小鳥来るという一年ごとを表す季語と結び付けたのが上手い。
定利 たまに見るよその子の成長はほんとによく目につく。
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 「よその子の育つ早さ」とは日常よく耳にする言葉だが、それと「小鳥くる」との取り合わせが醸し出す雰囲気が何とも言えずいい感じである。俳句はこんな風にすっと詠みたいものだとつくづく思う。この形に落ち着くまでには苦心の推敲を重ねたのかもしれないが、こねくり回した跡が全く感じられない。(水)

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