夏空の藍極まりて暮れ残る      徳永 正裕

夏空の藍極まりて暮れ残る     徳永 正裕

『合評会から』(日経俳句会)

正市 散文風の句で、気に入らないところがあるが、リズムが良くて、気持ちがいい。
恂之介 空の藍がとても深く澄んだ感じで、上手くまとまっている。かっこいい句だ。
弥生 きれいで、すっきりしている。私もこういう情景を見たことがあるんです。日が暮れても藍色がずっと残って空に広がっている。私の実感が句になっています。
操 夏空の一シーンを切り取った美しい情景が、目の前に広がってきます。
万歩 「藍極まりて暮れ残る」がすばらしい。晩夏の夕暮れ時の微妙な雰囲気を、美しく表現している。
正裕(作者) 毎日、高速バスで帰宅しますが、窓から藍色の美しい夕空を眺めています。
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 山、森、家、さらに雲など、周囲の様子や情景はまったく無視して、夏の夕空だけをまともに描いている。まさに横綱相撲、と私は思った。なぜこのように作れたのか。「大きな風景を詠もう」というような、よこしまな気持ちを、初めから持っていなかったからではないだろうか。(恂)

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