敵機なき夜空を飾る大花火   田村 豊生

敵機なき夜空を飾る大花火   田村 豊生

『合評会から』(三四郎句会)

崇 花火の夜空と悲惨な空襲下の夜空。いま平和の中に生活している、という感慨ですね。
恂之介 平和な世の中がいつまでも、という思いが感じられます。
正義 私は岐阜の田舎にいたが、焼夷弾が落ちるのを何度も見ています。とても明るくて子供心に花火のようだと思いましたが、やはり本当の花火の方が綺麗ですよ。
進 私は宇都宮にいて製粉工場が爆発炎上するのを見ましたが、粉の種類によって爆発の仕方が違うらしい。あれは何の粉だ、と解説する人がいましたね。
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 平均年齢80歳になんなんとする句会だから、こういう句がしばしば出て来るし、それにまつわる思い出話が参加者の数だけ出て来て止まらなくなる。私とて同じ。「その話、去年も聞いた」と若い者にウンザリ顔をされる。しかし、嫌な顔されようが、話し続けると心に決めている。それが戦中戦争直後を生きた者の務めだと思っている。(水)

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