夏めくや夜風を入れるレストラン    堤 てる夫

夏めくや夜風を入れるレストラン    堤 てる夫

『合評会から』(日経俳句会)

正裕 素直な句ですね。夏が来たので窓を開けた、というだけのことですが、その場にいるような気がして。気持ち良い夜風が感じられます。
二堂 「夜風を入れる」がいいですね。夏めいた風に、涼やかさを感じます。
水牛 そのままを詠んで、気持ちのいい句です。庭のあるレストランかな?
青水 無駄なく、すんなりと情景が見えてきます。無造作に詠んでいるようで、結構推敲を重ねたに違いない。広がりがあって、この場面から物語が生まれそうでもあり・・・。
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 普通、夏めいたと思うのは、気温が上がって汗ばむほどになった時だろう。ところがこのレストランに居た人は、涼やかな夜風が室内に入ってきたので、「夏めいた」と感じたのだ。とても面白い瞬間を捉えており、居心地のよさも感じさせる。郊外か、あるいは地方都市の、洒落たレストランではないだろうか。(恂)

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