鳥帰るアジア語の声キャンパスに   金田 ??水

鳥帰るアジア語の声キャンパスに   金田 ??水

『季のことば』

 いつの間にか大学が増え過ぎ、少子化の影響もあるのか、どこも学生集めに苦慮しているようだ。まさに何とかの一つ覚えで「国際化」を看板に外国人学生の呼び込みに躍起になっている。どうしても近隣の中国や東南アジア諸国の学生が多くなる。これは距離的な理由もあるが、このところ急増している日本企業のアジア市場開拓熱とも関係がありそうだ。かくて掲載句のような情景となった。
 鶴、白鳥、鴨、ツグミ、ジョウビタキなどは日本で越冬し春になると中国北方、シベリアへと帰って行く。これが「鳥帰る」という季語になっているのだが、逆に春から初夏にかけて東南アジア方面からやって来るホトトギス、カッコウ、そして燕など夏の渡り鳥もある。とにかく渡り鳥は冬鳥も夏鳥も毎年、日本と諸外国とを往来している。
 およそ俳句にはなりにくい散文的な素材を持ってきて、「鳥帰る」の季語に合わせたところに感心した。これはまさに現代版「鳥帰る」の句である。(水)

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