どれも皆食べられさうで若草野       高瀬 大虫

どれも皆食べられさうで若草野       高瀬 大虫

『合評会から』(日経俳句会)

佳子 「若草」という兼題は難しくて作るのに苦心しましたが、この句はすなおに詠んでいて、すっと腑に落ちますね。同感できる句です。
綾子 やわやわした若草ならではの句ですね。
冷峰 この時期の若草は、本当に食べられそうですよ。
智宥 その通りですが、毒の草もあります。用心をお忘れなく。
水牛 若草の本意を上手く詠んでいる。私はよく採ってきて天ぷらにします。なかなか美味しいですよ。おひたしはごわごわして、適さないですが。
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 作者は食欲だけの人ではない。同じ例会の投句に「想ふ人あるだけでよし老いの春」。同世代として、こちらにより共感したのだが、考えてみると若草もやわやわしていて、けっこう艶めかしい。「若草の」は「妻」にかかる枕詞だし…。何とはなしのもやもや感、無きにしも非ず。私だけかもしれないが。(恂)

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