肋骨のひびの疼きや蚯蚓鳴く     大澤 水牛

肋骨のひびの疼きや蚯蚓鳴く     大澤 水牛

『合評会から』(日経俳句会)

正裕 「蚯蚓(みみず)鳴く」は何にでも付きそうな季語ですが、これが考えると難しい。「肋骨のひびの疼き」を見て、これはいいと思いましたね。「蚯蚓鳴く」と何とも言えず合っています。
昌魚 そうですね。実際には聞こえないはずの蚯蚓の声が、じわじわと響いているのでしょう。
悌志郎 うめき声のような蚯蚓の鳴き声に、肋骨の疼き。確かによく合っている。
正市 「蚯蚓鳴く」の不気味さとの取り合わせがいい。
水牛 猫がサイドボードと出窓との窮屈な隙間に入り込んでしまいましてね。引っ張り出そうと、車のついた椅子に乗ったら、椅子が動いてテーブルの角に胸を打ち付けてしまった。二三日は疼いて眠れませんでした。治るのに六週間もかかるそうで、年甲斐もなく不名誉な負傷です。
           *           *
 医師は「治るのに六週間」と言った後、「若い人なら四週間かな」と言ってニヤリと笑ったそうである。あの日、かなり飲んで帰宅後の出来事だったと思う。気をつけるべきは何か、と申し上げたい。(恂)

この記事へのコメント