仕舞風呂秋の七草暗唱す   横井 定利

仕舞風呂秋の七草暗唱す   横井 定利

『合評会から』(日経俳句会)

碩 情景と動きがよく分かります。
万歩 春の七草はよく口から出てくるけど、秋の七草はなかなか・・。風呂に入りながら指折り数えているのが目に浮かぶ。
正裕 私も秋の七草覚えようと時々やっていた。一つか二つ抜けちゃう。
博明 仕舞風呂だから、のんびりやっている感じが出ている。
光迷 夜遅く月を眺めながらゆっくりと。このゆとりが何とも羨ましい。
     *   *   *
 「秋の野に咲きたる花を指(および)折りかき数ふれば七種の花」
 「萩の花尾花葛花なでしこが花をみなえしまた藤袴朝貌(あさがお)が花」
 万葉集(巻八雑歌)に載っている山上憶良の秋の七草の歌である。この二首は並べられており、問答形式のような感じである。秋の野のピクニックで若き男女が、秋の七草を言い合いながら見つけっこしているのだろうか。一方、掲出句は記憶が怪しくなったのだろう、仕舞風呂で思い出しながら唱えている図。これはこれで楽しそうだ。(水)

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