桃の花弥勒菩薩の指の先   加藤 明男

桃の花弥勒菩薩の指の先   加藤 明男

『合評会から』(日経俳句会)

光迷 飾ってある桃の花も弥勒菩薩も優しい。
紘 季節とマッチしている優しい句だなと。
てる夫 優しさというところ。うまく合っている。
万歩 作り過ぎの句じゃないかと思ったけど、よく出来ていますねえ。
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 弥勒菩薩は優しい仏様。天上の兜率天というところに住んでいて、56億7千万年後にこの世に降りて来て、釈迦牟尼仏の救いの手から洩れて苦しんでいる衆生をことごとく救って下さるのだという。京都・太秦の広隆寺にある国宝弥勒菩薩半跏思惟像があまねく有名だ。腰かけて右足を左腿に乗せた恰好で、右手を右頬に当てるようにして、思いに耽っている。愚かなる人間どもを悉皆救ってやるのは並大抵じゃないぞと考え込んでいるのではないか。ミロクサマには蓮の花ももちろん合うけれど、桃の花を供えるのもなかなかよさそうだ。(水)

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