円空仏一切省略年の暮れ   野田 冷峰

円空仏一切省略年の暮れ   野田 冷峰

『合評会から』(番町喜楽・三四郎合同句会)

百子 円空の省略された彫りの仏像、「一切省略」というのが、円空仏の感じと年の暮れの雰囲気にぴったりだなあと思います。
有弘 名のある俳人が作った句だとしたら、「名句」として末永く残されるような句じゃないかな。そんな気がする句です。
春陽子 人間はくだらないものをたくさん背負っている。この仏様はそうしたものを一切背負っていない。ああこんな生き方をしたいという気持。
克恵 細かなところを一切省いてしまった仏像、私もこんな風にして年の瀬を迎えられたらなという願望ですね。
久敬 一刀彫りとも称される粗削りの中に神秘さを秘めています。「一切省略」の表現に奥深いものを感じました。
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 円空仏と年の暮との取り合わせ。こう詠まれてみると、なるほどなあと思う。しかし、野暮な人間、なかなかこうは行かない。それを十分わきまえている面々、「そうありたい」と思うわけですよねえ、と。(水)

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