初鰹今朝の今朝まで太平洋   植村 博明

初鰹今朝の今朝まで太平洋   植村 博明

『合評会から』(水木会)

てる夫 なにしろ鮮度第一の食い物ですからね、それを「今朝の今朝まで太平洋」と言ったところが何とも見事です。
啓明 活きの良さがストレートに伝わって来ます。句も鮮度がいいです。
実千代 私も「今朝の今朝まで」という表現に惹かれました。新鮮さがダイレクトな感じで・・。
碩 ついさっきまで海にいたんだという感じがありますよね。
明美 新鮮さがよく分かる表現で、本当に素晴らしい。
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 何と言っても「今朝の今朝まで太平洋」と断定した気っぷの良さが、初鰹の気分を完璧に伝えてくれる。合評会の皆さんも異口同音にこの活きの良い表現をほめそやした。芭蕉に有名な「鎌倉を生て出でけむ初鰹」があるが、この句はまさにそれの現代版。遠洋で網で獲ったのではなく、一本釣りの堅魚だろう。ただ、魚博士と言われた末広恭雄によると取れたての堅魚はまずくて食えたものではなく、丸一日はたったものが旨いそうである。(水牛)

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