焼芋を半分妻へ和睦なる          黒須 烏幸

焼芋を半分妻へ和睦なる          黒須 烏幸

『合評会から』(酔吟会)

二堂 焼芋を割って妻へ半分あげる、というのが面白い。安上がりな仲直りですね。
反平 普通なら「仲直り」と詠むところだけれど、「和睦なる」と冗談めかしたところがいい。そのために深刻なけんかではない、という雰囲気が生まれています。
てる夫 話がうますぎる、というのが第一印象です。そんなに簡単に仲直りができるとは思えない。しかしユーモラスですよ。うまく作っています。
恂之介 夫婦仲というものは単純じゃないですからね。互いに和睦したようなふりをするのが、ベテラン夫婦の生活の知恵なんじゃないですか。そんな裏面も見えてきます。
臣弘 大げんかじゃないから、焼芋で和睦出来るのでしょう。いつもは仲のいい夫婦なんですよ。
*         *
 焼芋を二つに割ると、湯気がほのぼのと立ち上ってくる。その湯気や温かさが仲だちになって、妻との和解が成ったのだろう。ケーキやアンパンでは、こうはいかない。(恂)

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