甲斐駒の影が落ち行く葡萄棚   深田森太郎

甲斐駒の影が落ち行く葡萄棚   深田森太郎

『合評会から』(水木会)

啓子 これ少し作られ過ぎの感じもありますが、葡萄といえば甲斐だし、奇麗でリズムよく詠んで、情景も大きい。
操 スケールの大きさですよね。「影が落ち行く」という表現がいい、時間的経過も感じられます。
恂之介 甲斐駒は独立峰で堂々としている。葡萄棚は大体斜面にあるので夕方だとありそうな光景で・・、実際に見たのかどうか知りませんが(笑い)とてもいい句だと。
十三妹 風林火山なんか思い出しちゃって。いいですねえ。
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 夕日の中、甲斐駒の影が葡萄棚に落ちて、それがだんだん伸びて行くという。静かで、しかも大自然の大きな息吹を感じる。句会では大いに人気を呼んだ。作者は「実は桃狩りに行った時の光景ですが、たぶん葡萄でもこういうことになろうかと」と言って満場笑いの渦に巻き込まれた。いやいや照れることはない、葡萄棚でも確かにそうなるでしょう。(水)

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