竹籠にオクラピーマン茄子トマト 向井 愉里
『合評会から』(酔吟会)
道子 リズムが良くて、気持よく読める句です。
光迷 週に二回ほど、近所の農家に野菜を分けて貰いに行っているので、それを思い出して頂戴しました。採れたての野菜は柔らかくて香りもあり美味しい。大葉や胡瓜なんかも貰いますけど。オクラ、ピーマンの緑、茄子の紺、トマトの赤と彩りもいいですね。
春陽子 夏の野菜が竹籠に満載、中七、下五にぴったんこの十二文字が感じを伝えます。また、名前を聴くだけで色まで感じさせてくれます。楽しい一句。
三薬 茄子だって、カタカナでいいのじゃないかな。
水牛 いや、オクラも、ピーマンも、トマトも近代に入ってきた外来種で、茄子だけは伝来の野菜だから、当然漢字にすべきでしょう。
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「実家の裏の畑で今採れている野菜を並べてみました。量はほんの少しですが。字数と彩りから組み合わせを工夫しました」と作者は言う。千葉の内陸部の実家には高齢の両親が住み、今夏、無事会社勤めを卒業した作者はしょっちゅう里帰りできるようになり、菜園作業も手伝えるようになった。手入れが行き届けば野菜は見違えるように良く育つ。揃って卒寿を迎えられたご両親には孝行娘が何よりの元気の素になるに違いない。
(水 25.09.11.)
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