夕立晴れ傘のチャンバラ帰り道 岡田 鷹洋
『合評会から』(酔吟会)
道子 夕立が上がって晴れ晴れとした空の下でチャンバラごっこ。かつて自分もやった懐かしさのある句です。
三代 昭和の風景ですね。私の小学生の頃もこんな元気な男の子たちがいました。チャンバラがいい。懐かしい情景が立ち上ってきます。今の子たちはやらないんでしょうね。
水馬 私も小学校の帰りにチャンバラをよくやりました。その光景をそのまま詠んだ。
三薬 私は夕立に走り出す子供達を句にしようとしましたが、断念しました。雨が止んでからの光景を捉えた、この句に負けました。昔はこんな子供達ばっかりでした。
青水 ろくなおもちゃもない世界では、あらゆるものが遊び道具となる。ああ俺たちはたぶん、昭和の物不足と言う古き良き時代を愉しんだに違いない。そう思いました。
愉里 いまの子供はチャンバラなんか知らないですね。
* * *
何の説明もいらない句である。同じような句が既にたくさん詠まれているかもしれない。それでも句会に出てくると取ってしまう。ましてや熟年同士の句会、往時追懐の念はことさらである。
(水 24.08.19.)
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