ふらここや日本アルプス蹴っ飛ばす 谷川水馬

ふらここや日本アルプス蹴っ飛ばす 谷川水馬

『合評会から』(酔吟会)

木葉 ぶらんこで蹴るという句がもう一つありましたが、豪快さではこの句が一番。
愉里 わたしもスケールの大きさで採りました。
光迷 平塚の海沿いに生まれたので、子供の頃はぶらんこで富士山を蹴って遊びました。
鷹洋 いま日本アルプスは真っ白な季節で、その光景を思い浮かべた。
道子 「アルプスの少女ハイジ」の日本版のようです。
迷哲 「ふらここ」の柔らかさと、「日本アルプス」の硬さがうまくマッチしています。私は「鞦韆や靴先で蹴るスカイツリー」を採ったのですが、ただ「鞦韆」で失敗した気がします。
水牛 スカイツリーの句が「ぶらんこや」なら良かったですね。
双歩 飛鳥を詠んだ句には「鞦韆」が合いますが、現代的なスカイツリーには「鞦韆」は合わないですね。
          *       *       *
 「スカイツリー」は筆者の句。清記用紙にこの句を見つけた時には、やられたと思った。この句のスケールには敵わないと思ったのである。「鞦韆」がスカイツリーには似合わないというのも、まったくその通りの指摘で頷くしかない。少し言い訳をすれば、初学のころ、三橋鷹女の「鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし」の句に感心するとともに、世の中に「鞦韆」という言葉のあることを知った。それ以来一度使ってみたかった言葉である。ケースによって言葉は吟味しないといけないのは当然。スケベ根性は良くない。
(可 24.03.29.)

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